包丁豆知識

和包丁とは

 

日本刀を原型としていて、その気切れ味は国内外の料理人を魅了しています。

主に片刃のものが多く、切れ味の素晴らしさから素材組織を崩さず、美しい切り口になります。

味や見た目にも影響を与えるのは言うまでもありません。

切ったものの切り離れが良く、刻む動作が素早くできるのも片刃の特徴でもあります。

古くなれば柄の取り外しができ、新しいものに交換できるのも和包丁ならではです。

柄が取り外せることにより、包丁全体の修理が100%できることも利点の一つです。(洋包丁は柄と一体式のため70%程の修理しかできません)

和包丁は、メンテナンスをしながら、長い間使い続けることが可能です。

​家庭用であれば50年以上はゆうにお使いいただけます。

 

片刃と両刃の違い

右利きと左利きに別れていて左右違う造りになっています。

片側に刃が付いているので、片刃という呼び名が付いており、長い食材(人参の縦切り等)を真っ直ぐに切る事が難しいというデメリットもありますが、切れ味に関しては両刃よりも片刃が優れており、千切りや小口切りきざみものは切り離れが良く皮を薄く剥くことや、魚の身をおろしたりお刺身にしたりするのには片刃が向いており仕上がりにも違いが出てきます。

そのため、和食の料理人は片刃を使用されている方がほとんどです。

メンテナンスの面でも、片方のみに刃を付ければよいので両刃に比べるととても楽です。

 

ご家庭で使用されている包丁は、両刃のものが多く特徴としては両側から刃が付いておりますので食材に対してまっすぐに刃が入ります。

メンテナンスは左右対称に研がないといけないため少し大変ですが慣れれば気にならないと思います。

片刃と違い右利き左利きに関係なくご使用いただけます。

片刃の包丁と比べると厚みがないので見た目より持ったときに軽く感じられます。

ご家庭用でお使いになるようでしたら両刃が一本あるといいと思います。

※お魚をさばくのには不向きです。

片刃と両刃の違いイラストあり(1200).jpg
 

包丁の種類と特徴

片刃

出刃包丁


魚をさばく包丁です。3枚卸しがスムーズに出来るようになっていて、魚の頭を切り落としたり、骨ごと切ったり、骨の処理をすることもあるので、包丁の種類の中でも重さや厚みもあり丈夫に造られています。




柳刃(刺身)包丁


刺身を引く包丁です。三徳や牛刀は押して切りますが、柳刃包丁は引いて切ることでお刺身の角が立ち(身崩れせず)美しく仕上がります。




相出刃包丁


出刃よりも薄く幅も細いです。魚を2~3枚に卸したり、皮引きに使用します。刻み切りにも適しています。




フグ引包丁(てっさ包丁)


柳刃包丁よりも薄く、幅も狭い形状になっています。フグの刺身を引くことに特化しています。薄造りに向いている包丁です。




タコ引包丁(関東型柳刃包丁)


柳刃包丁よりも幅が狭く、刃元から切っ先までほぼ平行になっています。蛸だけでなく身の柔らかい魚を切るのに適した包丁です。




タコ引先丸包丁


タコ引包丁と柳刃包丁のミックス型の包丁です。先端に丸みを持たせ、先を使った飾り切りも可能です。日本刀によく似たフォルムでパフォーマンス性も高く人気の包丁です。




フグ引切付包丁(フグ引剣型包丁)


柳刃包丁よりも薄く、幅も狭い形状になっています。フグの刺身を引くことに特化しています。薄造りに向いている包丁です。先が尖った形状になっていて、先端を使い飾り切りをするのに適しています。




切付包丁


刺身を引いたり、野菜を切ったりできます。先が尖った形状を活かし、飾り切りにも適しています。柳刃切付包丁に比べると幅が広いのも特徴です。和食の万能包丁として人気が高いです。




柳切付包丁


柳刃包丁と薄刃包丁の良さを兼ね備えた包丁です。刺身を引いたり、先が尖った形状になっていて、先端を使い飾り切りをするのに適しています。肉、魚、野菜と幅広くご使用できます。アメリカで人気になり海外からも注目を浴びています。剣型のフォルムが人気でもあります。




身卸包丁


出刃包丁よりも細身で軽量です。出刃包丁と柳刃包丁の役割を兼ね備えた包丁です。この1本で魚を捌き、刺身にすることができます。(おすすめのサイズ210~270mm)調理場や台所の広さにもよりますが、長めの方が使いやすく人気が高いです。




骨切り包丁(ハモ切り包丁)


ハモの骨を切る包丁です。ハモは小骨が非常に多く骨も硬いために刃こぼれしにくいよう刃が少し厚く造られていて、重みがあるのも特徴です。その重みを利用しハモの身と骨を細かく押し切りすることができます。




ムキモノ


薄刃包丁と同様に野菜に特化した包丁です。切っ先が尖っているのが特徴です。飾り切りなどの細工にも適しています。薄刃と比べミネ(ムネ)が薄いので軽量です。




骨スキ包丁


骨付き肉から骨を外し、肉だけを剥がす包丁です。海外では「ボーニングナイフ」と呼ばれています。骨にあたっても刃こぼれしにくいように刃先が厚目に造られています。。




江戸裂包丁(関東型ウナギ裂き)


関東型のウナギ包丁です。




小出刃包丁


出刃包丁を小さくした包丁です。主に小魚を卸す時に使われます。コンパクトで小回りがききます。その他肉を切る、野菜の皮むき、刻むことも可能です。




アジ裂包丁


小出刃包丁の厚みを半分ほどにした軽量の包丁です。小さな魚を捌くだけでなく、野菜を刻むことにも特化しています。肉も良く切れます。




万能包丁(舟行包丁)


サバなどの30cm以内のサイズの魚であればこの1本で卸すからお刺身まで大丈夫です。もちろん野菜やお肉にも使えます。 ※片刃のため、高い技術がない場合は長い食材は斜めに切れてしまいます。(白菜、人参の縦切りは不向きです)





両刃

三徳包丁


一般的な万能包丁です。肉、魚、野菜と幅広い用途でお使いできます。お刺身を切るには問題ありませんが、両刃は魚を捌く(2~3枚に卸す)ことには不向きです。(刃が薄いので魚の固い骨にあたると刃がかけてしまうため)




牛刃


三徳包丁より幅が少しスリムです。海外では牛刀1本で調理する方も多いようです。ご家庭用はもちろんシェフナイフとも呼ばれ、プロの料理人も愛用している包丁です。牛肉の塊を切るために造られた包丁ということもあり、三徳包丁と比べると短いものから長いものまでサイズが多く、大きな野菜や肉や魚にも適しています。三徳包丁と同じく魚を捌くことは不向きです。




筋引包丁


大きな肉の塊や肉の筋を切ったり、削いだり、肉の薄切りに使われます。形状が柳刃包丁に似ていることもあり刺身を引く際に使われることもあります。厨房でよく使われている包丁です。




ペティナイフ


主に手の平サイズのフルーツや野菜の皮むき、飾り切り、切り分けに使われます。小回りがきく事もあり、三徳包丁や牛刀包丁よりもスリムな包丁を好まれる方が万能包丁として使用されることも多いです。お菓子作りが好きな方にも好まれる包丁です。フルーツの飾り切りはもちろん、フワフワのシフォンケーキなど、形が崩れやすい食材にもスッと刃が入っていきます。コンパクトなのでアウトドア用としても選ばれています。




菜刀万能包丁(舟行包丁切付型)


野菜を切る専用の包丁です。切付包丁のように刃先が尖った形状をしていて、飾り切りができるようにな っています。家庭で使われることが多いです。





片刃・両刃

薄刃包丁/鎌型薄刃包丁


野菜の繊維を崩さず調理できるよう刃は非常に薄く鋭くなっています。刃全体が食材に均等にあたるよう造られていて、大根の桂剥きに適した包丁ともいえます。

野菜を切る、きざむ、皮を剥くことを専門とした包丁です。食材を切る中で一番多いのが実は野菜なのです。野菜専用の包丁が欲しい方にはおすすめの1本です。調理をするうえでクオリティーや時短効果も高いので和食の料理人には欠かせない包丁でもあります。

関東では角型、関西では鎌型と形状が2種類に分かれています。





 

鋼(生地)の種類とその特徴

まるしん包丁は全て安来鋼を使用しており、その中でもプロの料理人が求める下記のハイクラスの鋼で製造しています。

白二鋼

鋼の硬さや切れ味の持続性、研ぎ直しにおいてバランスの取れた鋼です。初心者の方にも研ぎ直しがしやすい鋼です。

銀三鋼

限りなく白二鋼に近く、錆びにくい性質をもっています。一般的なステンレスとの違いは、錆びるタイプ同様1丁1丁焼入れをし、手造りしているという事です。その為、切れ味の良さが長続きするうえ家庭用の砥石でしっかりと刃を付ける事が可能です。研ぎ直してすぐに切れなくなってしまうというトラブルがありません。

V金10号

銀三鋼より硬い性質をもっています。鋼が硬いため、研ぎ直しに関しては慣れるまで少し大変ですが、鋼がへたりにくく耐久性に優れています。その為、研ぎ直しの回数も少なく済み包丁の寿命も永いです。銀三鋼と同じく1丁1丁手作りしている包丁です。

白一鋼

白二鋼より硬い性質をもっています。切れ味でいうと鋼の中でも一番と言われています。魚の脂にも強いのも白鋼の特徴です。

青一鋼

白一鋼より硬く、切れ味の良さが長続きし包丁の寿命も永いです。

青二鋼

白二鋼より硬くV金と同様に研ぎ直しの回数が少なくなるため、包丁の寿命が永いです。肉の脂に強いのも特徴の1つです。

 

本刃付け・小刃付け

お店などで売られている包丁は本刃付けを見込んで刃を少し厚めに仕上げています。

この工程を小刃付けともいいます。

(ご家庭で使用する場合には小刃付けのみで十分だと思います。)

新品の包丁をそのまま使っても包丁本来の切れ味は出ません。

柔らかい物を切るときには、小刃を落とし刃先を薄くし鋭い刃付けにします。(刃の角度が家庭用は25度程度、本職用は45度程度です)

逆に硬い物を切るときには(カボチャや冷凍食品など硬い食品)鈍角な刃に研ぎ直し刃こぼれをおこしにくい刃に仕上げます。

本刃付けとは、使用目的に合った刃に研ぎ直すことです。

この工程をきっちり行うことで、包丁本来の切れ味を発揮することができます。

実際には、完全に仕上げることが難しいこともあり、また時間もかかる作業ですので(品物にもよりますが、研ぎ師でも30分以上かかる包丁もあります)本職の方でも最初の本刃付けは研ぎ師に依頼されるケースがほとんどです。

仕上げ加工

 
カスミ仕上げ・鏡面仕上げ

極上カスミ研ぎ仕上げ(写真左)

​鏡面加工仕上げ(写真右)

マチ鏡面加工

マチを角取り加工することで、指が痛くなったり損傷することを防ぎます。さらに鏡面にすることでより一層滑らかになり指ざわりが良くなり、見た目も美しくなります。

ミネ(ムネ)削ぎ加工

マチと同様にミネ(ムネ)の部分も角取り加工しています。

 

柄の種類

・丸柄

断面が丸形になっています。
金口(黒い部分)は水牛の角を使用し持ち手は朴の木を使用しております。
水に強く軽くて割れにくい性質を持っております。
素材が柔らかいので使い込んでいくうちに、手になじんできます。
濡れた手でさわってもすべりにくいというのも、持ち味の一つです。

・八角柄

断面が八角の形になっております。
持ち手を八角にすることにより、すべりにくくしっかりと握ることができます。とは言いましても、十人十色お好みがございますので、貸し出し包丁をご使用の際にご使用感をお確かめくださいませ。

・黒檀柄(八角柄)

土佐包丁工房 田所刃物

​〒781-1143 高知県土佐市波介5586-24

TEL 088-854-9912​ FAX 088-854-4100

  • Instagramの社会のアイコン
  • Facebookの社会的なアイコン

Copyright © tadokorohamono All Rights Reserved.